コールセンターの品質評価をAIが実行
コールセンター業務は、チャットボットが登場したことによって徐々に自動化されている現場のひとつです。しかし、万能とは言えないチャットボットが出来ないことをカバーするのは、やはりヒトです。こうしたヒトの接客とAIが協働する新しい試みがなされています。そのような事例として、本記事ではAIによる品質評価をコールセンターに導入した事例を紹介します。
AIが評価することで評価件数が増加
パソナグループのビーウィズ株式会社は、2019年6月20日、AIによるコールセンターの応対音声のリアルタイムテキスト化を活用した「応対評価の全件自動化」を開始したことを発表しました。
コールセンター業務を展開しているビーウィズ株式会社は、各コールセンターにスーパーバイザーを置いて、各スタッフの応対の評価と指導に取り組んでいました。しかし、ヒトが評価し指導するという従来の方法では、1月当たりに対応できる評価件数には限界がありました。
以上の課題に対して、同社はコールセンターの音声記録をAIがテキスト化する機能を実装したコールセンターソリューション「Omnia LINK」を導入することによって解決しました。具体的には、同ソリューションによってテキスト化された応対記録を文字数や速度といった13の項目に着目して、自動評価するシステムを構築したのです。その結果、大量の応対記録が客観的に評価できるようになり、コールセンターの品質向上にもつながりました。
近年の接客対応のトレンドとして、ウェブやチャットボットのようなノンボイス系チャネルの利用増加があります。こうしたトレンドに対して、ヒトが応対するコールセンター業務はますます高品質な接客によって、ノンボイス系チャネルとの差別化が求められています。AIによってコールセンターの品質を向上させるビーウィズ株式会社の取り組みは、コールセンターの差別化に大きく貢献していると言えます。
AIを実装した「Omnia LINK」
ビーウィズ株式会社が導入した「Omini Link」とは、株式会社アイブリッドが開発・提供するクラウド型コールセンターソリューションです。
同ソリューションの特徴は、AIを導入することによってコールセンター業務を効率化・高品質化することが可能なところです。前述したように音声記録をリアルタイムでテキスト化できるうえに、そのテキストデータを用いてコールセンターを管理する「watchover」機能もあります。この機能を使えば、コールセンターのやりとりからネガティブな単語を抽出して、トラブルを察知あるいは予防することができます。
さらに機械学習を使って、過去の通話記録を学習データとして入電を予測することも可能です。この機能によって、入電予測にもとづいた人員配置が可能となります。
以上に紹介したビーウィズ株式会社の事例は、コールセンターというヒトによる業務が重要な現場にAIを導入したことで業務品質が向上した「ヒトとAIの協働」の好例と言えます。AIは適切に導入すれば、ヒトの仕事を奪わずにむしろ助けるのです。
